ピンクとキラキラ

世界の終わりに寿司が食べたい。

糖質制限との戦い

最近、糖質制限ダイエットをしている。

これまで何回も三日坊主で終わってきたけれど、いつになく続いている。

 

それは、たぶん危機感の問題だ。

今までのダイエットを決意するきっかけというのは、だいたい好きな男の子ができたとか、デブと言われたとか、急になんとなく体重が気になったとか。その程度だった。

 

今回のきっかけは、人間ドックだった。

いっとき喫煙していたにもかかわらず(今は禁煙に成功中)、肺活量は超優秀な数値を叩き出したはいいが、いいことはそれくらいだった。

胆嚢にめっちゃ小さなポリープが見つかり(1年後まで経過観察)、生活習慣について指摘された。

最近というよりは、学生から前職の時までのお酒の飲み過ぎだと思うけれど、ショックだった。

さらにショックだったのは、体脂肪率が36%もあったことだ。36…わたしの体の、3分の1以上が脂肪なのだ。

完全なるデブ。

デブ以外の何者でもない。

普通にMサイズを着れるから問題ないと思っていた。内臓脂肪か。

 

人間ドックの最後に、綺麗な女医さんによるカウンセリングにて、「少し運動する習慣をつけたほうがいいかもしれませんね、筋肉量のもんだいでもありますのでね〜〜」とにこやかにデブ宣告され、前職で隣の席だった33歳の女性の上司がよく言っていた言葉を思い出した。

 

「30になったらね、

体重は減らない、贅肉は落ちない。

減るのは肌のハリ、落ちるのは体力。

痩せる努力をするは20代のうちだよ!」

 

前職では、激務による食欲不振(もはや夜にお酒を飲みながらつまむくらいしかしない)でわりと痩せていた私だったけれど、実家に戻ってきて三食しっかり食べていたらあっという間に体重が戻り、健康的な、もとい36%な体になってしまった。

 

そこで、ダイエットを決意。

今は、糖質とカロリーを計算しながら、

糖質は(体重(kg)×1)g、1日1500kcal、以内で食事をし、朝に30分のウォーキング、夜お風呂で半身浴、寝る前にストレッチと筋トレを少々。

登山の時はもう少し食べる。

でも、これを普通に外で働きながらやれと言われたらたぶん無理。

今、好きなものを食べられなくても我慢できる心の余裕と、ある程度自由のきく時間と、余る体力があるからできるのだ。

ダイエットが続けられるということは、そういう諸々の余裕があるという証拠で、とてもありがたい。

ありがたいからこそ、この時間を有効に使いたい。

 

なのに、ダイエットを始めて1ヶ月。

体重はなかなか減らない。

筋トレはわりとしっかりやってるから、体脂肪率、少しは落ちたと思うし、若干の体型の変化はあるけれど、思うように減らない。

こんなに必死で、こんにゃくや豆腐やささ身を工夫して食べているのに、なんで減らないの…となんだか絶望する。

 

ダイエットをすると、今まで適当にしか眺めてこなかった自分の体のあらゆるところが気になりだす。

腰回りのお肉とか、脇の下から背中にかけてブラジャーに乗る肉とか、足首や膝の上の肉。

 

でも私の母と彼氏は、完全に贅肉擁護派で(もはや結託している)、痩せすぎないでね、と心配してくれるのが嬉しいやら悲しいやら。

 

今日も今日とて、糸こんにゃくと納豆で担々麺を作って食べます。

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満足感がすごい。これで150kcal、糖質11.5g。

糖質量は、スープの材料含めて計算しているけど、スープを飲んではいないのでもう少し抑えられているはず。

 

まだ始めて1ヶ月だし、先は長い。

目標体重まであと7kgもあるけど、健康的に戦っていきたい。

 

なんてったって私の取り柄は健康と元気。

 がんばりたい。

ちょいちょい、ブログに書くことで頑張れるかな。

 

 

この前バラエティで、日テレのみとちゃんが

「週刊誌で、ビジネスデブだと書かれた」

「わざと、この(ぽっちゃりな)体型を維持しているのでは、と…」

「こっちは、必死でサラダを食べているのに、なんでそんなこと言われなきゃいけないのかなって」

と言っていて、必死にサラダ食べてるみとちゃん想像してめっちゃ可愛かった。

 

 

ハイキングと温泉と焼肉

昨日は休みを取り、彼氏とハイキングへ行ってきた。

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 彼氏の趣味に付き合って始めた登山・ハイキングも自分のものになってきた感がある。

自分の地元の山でも、登ったことがないどころか名前も場所もよくわからない山が割とあって面白い。

 

街中にある、おしゃれなアウトドアグッズのお店のイカツイお兄さんにオススメされた蔵王山脈の稜線を登ったり降りたりするコースを歩いたのだけれど、とても楽しかった。(稜線というのは、山の背骨みたいなラインのこと。)

私は、いかんせん文化系女子なので「ひたすら歩くこと」自体に楽しさはなかなか見出せないのだけれど、この稜線コースは、高山植物系の、背の低い植物がメインに茂っているのと、良い景色のポイントがこまめにあってよかった。

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こういうポイントで休憩するのが、とても気持ちいい。風が汗を流していく。

ポカリとかりんとうを摂取してエネルギー補給する。

 

高山植物系の花も、小さくて可愛い。

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これは、ミヤマハンショウヅル、

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こちらは、ツマトリソウ

どちらも、降りてきてからネットで調べた。けど、こうしてよく分からんけど可愛い花を愛でるのも悪くない。

あと鳥もいい。昨日は鳴くのが上手になったウグイスが、よく鳴いていた。

 

あと、一番の楽しみは、登りきったところで楽しむ食事だ。

最初は私が甲斐甲斐しくお弁当を作ったり、彼氏のジェットボイルでカップラーメンを食べたりしていたのだけど、最近漫画「山と食欲と私」に出会って山で作る食事に挑戦している。

 

山と食欲と私 1 (BUNCH COMICS)

山と食欲と私 1 (BUNCH COMICS)

 

 

先日、泉ヶ岳に登った時にはリゾットを作った。

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 米をゆるめに炊いて、ベーコンとキノコを炒めて、チーズと粉のクラムチャウダーの素と水を入れるだけでできちゃう。

 

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今回は、トマトチキンカレー。

野菜ジュースと焼き鳥の缶詰とカレー粉を混ぜて煮ただけ。これが意外にも美味しかった。

 

山飯というのは如何にシンプルな準備・材料・手順で、どれだけ美味しいものを作れるかというところなんだけれど、実際やってみてわかったのは、山を3時間近く登った後にお腹を空かせて食べる食事はだいたいおいしい、ということ。

多分、クラムチャウダーのリゾットも、トマトチキンカレーも、普通の時に食べたら、そんなに美味しくもない、と思う、たぶん。

ただ、広い空!良い眺め!おいしい空気!

それだけでものすごく食べ物が美味しくって、ハッピーになれる。自然って偉大だ。

 

往路は登りが多くて基本的に口数が減るし、初めて通る道を「ここは景色が綺麗だね〜」とか「ここ歩きづらいね〜」とか話しながら歩くのだけれど、復路は下りが多くて一度見た景色が多いので雑談が多くなる。

 

昨日の復路での話題は、世界が終わる日の最後の晩餐に何を食べたいか。

これは、普段から決めているひと以外悩ましい議題だと思う。

私たちが決めたルールは、「高価な〇〇」とか、「めっちゃ美味しい××」というのはナシ。そして、使えるお金は1000円(くらい)。

その状態で、世界の終わりに何を食べるか。という話をしていたらあっという間に登山口に着いてしまった。

 

結局、彼氏はファミレスのハンバーグドリアに決められたけど、わたしは、これもアリだな、あれもあるな、と選択肢だけ増やして最後まで決められなかった。

ルールがなければ、高い寿司一択なんだけどな。

 

帰りは、近くの日帰り温泉に寄る、これ鉄則。

蔵王は、遠刈田温泉という温泉街が山を降りたところすぐにあるのがいい。神の湯とという神々しい名前の温泉に入る。

わたし以外みんな多分地元のおばあちゃんたちで、入れ替わり立ち替わり入ってくる。多分、みんな家のお風呂がここなんだろうな。

 

体を流すところには、シャワーはなく、源泉(めっちゃ熱い)が出る水道と、冷たい水オンリーの水道を、自分で桶にブレンドして頭やら体やらを洗うのに苦戦したけど、それもまた良し。

おばあちゃんたちのおしゃべりに聞き耳を立てながら、熱いお湯にどっぷり浸かって、茹ってきたら少し水をパチャパチャと体にかけて冷まし、また入る、というのを繰り返していたら、ハイキングでバキバキになった体がゆるゆるとほどけていく。すごく気持ちいい。

 

予め彼氏と決めた待ち合わせ時間に合わせて外に出ると、もう彼氏は車に乗っていた。名曲「神田川」では女がいつも待たされているけど、わたしは一度も彼氏を待ったことがない。

近くの酒屋さんでソフトクリームを食べたら、風呂上がりという相乗効果で最高に美味しかった。

 

遅めの夜ご飯は、彼氏の家の近所にある焼肉屋さんで焼肉。

車だからノンアルコール。ウーロン茶で食べるカルビ、悪くなかった。

 

冷たいウーロン茶が美味しい季節になってきて、ホッとする。

東京は春が終わるとすぐ夏が来るけど、東北は春が終わってもなかなか夏が始まらなくて不安になる。

でも冷たいウーロン茶が美味しいというのは、夏が来たということで、一安心。

という話をすると、夏だね、と煙の向こうでヘラヘラと彼氏が笑った。

 

そんな休日。

 

訳あって、前日はベロベロの状態で彼氏の家に押しかけて、午前3時に彼氏の家でゲーゲー吐いた私だけれど、ハイキングと温泉と焼肉で、そんなことは忘れてスヤスヤ眠れた。

 

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↑初めての登山デートで私が作ったお弁当。これにおにぎり大を2個。めっちゃ量が多かったけど、甲斐甲斐しくないですか?

 

 

私の本棚。

今日は一日中家の中にいたのに暑かった。

仕事もバタバタで汗をかき、

母の肩を揉んでは汗をかき、

犬の毛を抜いては(夏毛への生え変わり!)汗をかき。

まさに、「涙のとんこつ娘です」状態。

父に言ったら、

「俺も、涙のとんこつオヤジです」

と言われた。めっちゃ、臭そう。

 

専科のcmの満島ひかり、かわいいですね。

 

さて。最近読んだお気に入りの漫画をば。

 

 

 プリンセスメゾンは本当によくて。

いろんな人たちがゆるやかに、すまいを通して繋がっていて、その人その人の人生が、そのすまいに現れていて、それってとても素敵なことじゃないですか。

沼越さんもいいし、周りの人たちもいい。

リアリティのないよさじゃなくて、こういう優しさが私たちの周りにもきっとあると思えるよさ。

ただ、私まだ、池辺葵の違う作品を、ひとつも読んでいないんですよ。読まなくては。

 

 

傘寿まり子(1) (KCデラックス BE LOVE)

傘寿まり子(1) (KCデラックス BE LOVE)

 

平積みにされていたのをなんとなく買ったら、ウワァ、となって読み切ってしまった。

実感のない人にとっては、ふうん、くらいのことかもしれないけれど。

私は、80歳近い祖父母と暮らしていて、決して穏やかな関係ではないので、なんだか身につまされるものもあり。老人の、現役社会との繋がりをなんとなく考えさせてくれる。

あと、まりこさんがとてもチャーミングで思い切りが良くて、柔軟で、都会のおばあちゃんって感じで素敵。でも、そんなまりこさんが自分や同年代の人のどうしようもない老いに気付いていくところはとても読んでいて苦しかった。

老い(現在の老人だけでなく、親の老い、自分の老後も含め)を考えるというのは、今の時代を生きる中で本当に重要な観点だと思う。

 

 

娘の家出 6 (ヤングジャンプコミックス)

娘の家出 6 (ヤングジャンプコミックス)

 

 志村貴子は、なんだか手の出しにくいあらすじのものが多くてこれしか読んでいない。

でも、これは本当に傑作。

まずもって、まゆこ(主人公)の離婚した父(ポッチャリ)が実はゲイで、不倫していた若い男(ポッチャリ)と同棲していたけど、まゆこはいわゆるデブ専で、その若い男(ポッチャリ)のことを好きになってしまう、という冒頭のストーリー(これは一巻の話)が、もう、コミカルとシリアスの混ざり具合がすごい。

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まゆこの仲良しグループのみんなが、親の離婚を経験しているというのに、みんな和やかな女の子たちで、何かを排除したりする雰囲気を持たず、自分たちのことを「チーム離婚だね!あははー!」と笑い飛ばしてしまえる明るさ、優しさ。

涙が出ちゃう。

 

 

サザンウィンドウ・サザンドア (フィールコミックス)

サザンウィンドウ・サザンドア (フィールコミックス)

 

 団地の中にいる、いろんな人たちの人生のオムニバスだった。描き方が、優しいけどどこかチリリ、とくる。

男と女、老人と若者、子どもと大人、いろんな人たちの人生が交錯している、この国のどこかに想いを馳せる、

一見穏やかだけれど、そこには何だかチリリとくる、人生ってそういうことが、みんなにあるのよ、と、吹き込む風が語りかけてくる、みたいな読後感だった。

なんだかポエミーになってしまった。

 

 

A子さんの恋人 3巻 (ハルタコミックス)

A子さんの恋人 3巻 (ハルタコミックス)

 

 近藤聡乃のイラストレーションが以前からとても好きでみていたのだけれど、漫画、しかも恋愛ものが出たと聞いて買ってからめっちゃ何度も読みました。

登場人物がぜんぶ魅力的。みんな目つきが悪いのもいい。A子のダメさ、踏ん切りのつかなさ、A太郎の無敵さなんかが見ていて本当に気持ちが落ち着く。

あー!こういう人絶対近くにいたらめんどくさいけど、ここで見ているぶんにはめっちゃ楽しー!って思います。

もはや、リアリティなんかはあまりないけれど、エンターテイメントはこうでなくちゃ、という登場人物たち。めちゃくちゃいい。

エンターテイメントはね、リアリティなんてなくたって成り立つんですよ!

 

 

オデットODETTE(3) (ポラリスCOMICS)

オデットODETTE(3) (ポラリスCOMICS)

 

 

 のほほん系漫画、それにつきます。

ただの可愛い女の子と、猫っぽい彼氏がなかなかいいデートを繰り返すだけの3巻目。でも何でだか、ちょいちょい見返してしまう。カフェでの待ち合わせ、ザァザァ降りのピクニック、くだらないおしゃべりをできる幸せ。自分が主人公と近いキャラクターだからかもしれないけれど、長く付き合っていく相手を、上手く大事にしていくメソッドみたいなものを、なんとなく感じる。

まぁ、ただただのほほんしているだけですが。

 

 

なんてことないふつうの夜に (フィールコミックス)

なんてことないふつうの夜に (フィールコミックス)

 

 星新一のような世界観!とまでは行かずとも、なんだか、普通のようで普通でない、でもなんだか人に話すほどでもない?みたいな。普通ってどこだっけ?って見失いそうな、不思議なオムニバス。

自分の大好きな彼女、どんな風に出会って付き合い始めたのか記憶が曖昧…実は彼女、今流行りの「エレクトリック彼女」では?!と思ったら、自分が「エレクトリック彼氏」でした、という話が好き。

 私もたまに彼氏とどうやって付き合ったのか忘れます。

 

 

恋のツキ(3) (モーニングコミックス)

恋のツキ(3) (モーニングコミックス)

 

あのー、まっすぐな気持ちだけで読んじゃうとね、「この、優柔不断のクズ女!」って言いたくなるんですけど。

待って!そこじゃないんですよ!この本が言いたいのはそこじゃなく!

ふうくんのダメさとか、イコくんの甘さとか、そこにフラフラとよっかかってしまうワコの不安定さって、割と持ってる人が多いんじゃないかな、と思うんです。というのも、自分の状況に当てはめてしまって読んでいるからそう思うんですけど。それをどうやって落ち着けるの?というのが見どころで、新刊が待ち遠しいものの一つであります。

 

 

最近読んだのはこんなところです。

あとは、海街diaryとか、3月のライオンとか。東京タラレバ娘逃げるは恥だが役に立つ、も読んでおりますよ。

 

 

人の本棚覗くのっていいですよねー

何を読んでるのかだけじゃなくて、冊数とか、並べ方とか、本棚の部屋に占める割合とか。

本棚って、今までの割合で行くとほぼ90〜100%で、その人の意外な一面がある気がする。

だからこそ本棚をマジマジ見られるの嫌いな人がたくさんいるんだと思うんですけど。

かくいう私も、人に自分の本棚見られるのはとても恥ずかしいですけれどもね。

 

中学生の頃、幼馴染の女の子2人と、部活の後私の部屋に漫画を持ち寄って黙々と読んでいたの、懐かしいな。

 

カメムシの話※虫が苦手な方は読まないほうがいいと思います

今年の夏は、虫を殺すことが多い。

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まず、これまでは都内に住んでいたし。

部屋を換気しても網戸は必ず締めていたし。

外に出て虫が気になるのなんて、奥多摩にキャンプに行った時くらいだった。

 

けど今年は違う。

実家の夏は虫との戦いだ。

裏の杉林からは、蚊を始め、亀虫、てんとう虫、アブ、蜂などの虫がビュンビュン飛んでくる。

おまけに田舎の家というのはどうも、窓を開け放つ習慣が抜けないらしい。

網戸を締めることは少なく、家への虫の侵入はめっちゃ容易い。

刺されたらどうするんだ、蚊ならまだしも、蜂もいるのに。

と言うと、じいちゃんに、俺はスズメバチに三回刺されても死んでないから大丈夫、と言われるので話にならない。

 

あと、わたしは虫の羽の音が嫌いで(ブーン、という音)、普段はこころ穏やかな私も、虫の羽の音を聞くやいなやイライラメーターが振り切れてしまう。

 

特に嫌なのが亀虫だ。

都会で見る亀虫とは丈夫さが違う。ちょっとサイズも大きめだ。

亀虫が嫌なのは、ひとえにその警戒臭的なものを発するところだ。

亀虫のにおいを嗅いだことがない人は、そんなに?と思うかもしれないが、これは本当にえづくほど強烈だ。

中途半端に、殺虫剤をかけて半殺しにしたり、叩き殺してしまった暁には、その現場からは、耐えられないほど強烈な匂いが、少なくとも12時間は消えない。

 

亀虫に関していえば、思い出したくない思い出が一つあって、あえて書くと、

高校生の頃、秋くらいからよく黒いタイツを履いていた。その日も、洗濯から帰ってきたばかりのタイツを履いて、塾の自習室へ出かけた。

ちょっとつま先がチクチクするなぁ、と一瞬思ったかもしれないけれど、そんなことはすぐ忘れて、勉強をしていた。

ふと、トイレに行きたくなり、椅子から立ち上がった瞬間、足の指の中腹?あたりでなにかをブチッと潰した感触があった。

何かゴミでも入っていたのかな、もしかしたら虫?と思い、急いでトイレに向かいタイツを脱いだ。

その瞬間、トイレの個室内に強烈な匂いが充満した。(カメムシの匂いは、知覚されるまでタイムラグがある)

亀虫をタイツの中で潰してしまっていたのだった。

高校生の私は、素足でカメムシを潰してしまったことのショックをとりあえず置いておいて、テキパキと行動した。

素早くトイレットペーパーを大量に巻き取り、潰れた亀虫を厳重にぐるぐる巻きにし、さらに汚物用に掃除倉庫にあった小さいポリ袋に入れてゴミ箱に捨てた。

自分の足も、恥を捨てて(トイレには誰もいなかった)洗面台に足をのっけてジャバジャバ洗った。

ジャバジャバ洗っている時に、自分の足からカメムシの匂いがすることへの悲しさと、これまで気づかなかった悔しさがこみ上げて来て少し泣いた。

タイツはどうしようもなかった。靴を脱いで上がるタイプの塾だったので、タイツを濡らすわけにもいかず、かといって生足になりたくもなく。

とりあえずトイレットペーパーで拭ってみたものの、そんな生ぬるい方法で匂いが収まるわけがなかった。

コソコソと来客用のスリッパを手に入れてそれを履いてなんとかしようと自習室に戻ったものの、自分の足元からはやっぱりあの匂いが上がってくる。

もはや、隣のブースで勉強している人も不審に思うレベルの強烈な匂い。

わたしは、10分もしないうちにその日の勉強を諦めて帰途についた。

一番悲しいのは、その時隣に座っていたイケメンの秀才(模試の塾内順位がいつも1位か2位)とは、その少し前にあったひょんな事から軽い挨拶を交わす仲になっていたのに、その日を境に目も合わせてくれなくなったことだ。

絶対に足が臭いと思われた。

だから本当にカメムシは嫌いだ。

 

ついでだから、カメムシについて少し懐かしい話をする。

中学生の頃、明らからにわたしのことを好きな男の子がいて、よく2人で話をした。

ある日わたしの前の席に座って溜息をついたので、どうしたのか聞くと、

「親父とはしばらく話もしたくない、同じ空間に居たくないんだ」というので何があったのか聞くと、

話はこう。その男の子の家は、わたしの実家よりさらに山奥にあるので、(どこのうちもそうなんだけれども)亀虫が湧くと言っていた。

ある日の朝、お父さんがお味噌汁を飲む瞬間、そのお味噌汁めがけて亀虫が飛んで来たらしい。しかも2匹。

しかしお父さんはそれに気づかず味噌汁を飲み干した。

その日からお父さんの口からはものすごい亀虫臭がして、家族中がお父さんを隔離状態だったらしい。

 

その話で、その男の子を少し好きになったんだけど、結局何もなかった。

 

カメムシにもいろんな思い出があるけれど、いつだってカメムシは敵だ。

 

 

ps

昨日のひよっこ宮本信子、さいこうでしたね?

みね子が、嘘をついた時の、鈴子さんの表情だけでの演技は本当に痺れました。

 

東京タワーと夢

昨日、LINEで彼氏と次のデートの予定を立てていて、ハイキングコースなどを調べていたら寝落ちしてしまった。

 

正確には、布団の上に座っていたのが、なんだかだんだん横になってしまって、なんだかだんだん布団に吸い込まれてしまって、そのまま目を閉じてしまったということなんだけれど、それを寝落ちというんだろう。

 

夢の中で、私は、前職の時毎日のように乗っていたタクシーの中にいた。

隣に先輩がいて、舌打ちしながらどこかにしきりに電話していた。

外は完全に終電後の夜中で、会社から私が住んでいた街に向かう国道1号線は、同じように残業や飲み会を終えて帰宅を急ぐタクシーばかりが走っていた。

ふと、後ろを振り返ると、高層マンションやビル郡の奥に、小さく光る東京タワーが一瞬だけ見えて、すぐ消えた。

何車線もある広い国道をビュンビュンとばしていたタクシーは、いつのまにか脇道に逸れていて、隣にいた先輩は、別の先輩になっていて、しきりにコーヒーの美味しさについて語っていた。

私は愛想笑いをしながら、どこに向かっているのか不安になった。

そういえば、お財布は持ってきたっけ、と不安になってカバンを開くと(このカバンは先月誕生日プレゼントでもらったものだった。意識の混在)財布の中には1500ぽっちしかなく、焦ってメーターを見たところで夢は途切れた。

 

目覚めが大変悪い夢だった。

財布がない、お金がない、という夢をよく見る。

昔は、ものすごく高いところ(たとえば雲の上や、下の見えない崖など)から落ちる夢を見たけれど最近見ない。

どちらにしろ、ネットでいくつかの夢占いを見て見ても、いい意味の夢ではなかったので、見なかったことにする。

 

でも、高層マンションやビル郡の中に見えた東京タワーは綺麗だった。

よく、残業していて終電を逃したあと、近くの大きい駅まで1号線沿いを歩いていて、ほんの2〜3メートルの間だけ東京タワーの頭が見えるポイントがあって、とても好きだった。ああ、わたし東京で頑張ってるなぁって、陶酔気味に思ったりした。

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今の中学生くらいの子が、将来地方から東京に上京してきたら、スカイツリーをそう言う風に見るのだろうか。

お留守番

今日は両親が温泉旅行に行っているので、お留守番だった。

 

することがないので、暑中見舞いを書く。

住所録を筆まめに移行したので、めっちゃ楽だ。

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裏も、年賀状は、一枚一枚ハンコを押していてだいぶ手間だったので、今回はPC(デジタル!)で作った。

既成のものは使ったら負けだと思っている。

 

前職でだいぶイラレやフォトショをマスターしたのに、我が家にはWindowsに入った花子フォトレタッチしかなかったので、やっぱり手間どったけど。

 

ちなみにだけど、私はレイヤーを細かく分けて編集するのがめっちゃ好きだ。デジタル。

 

一人一人に手書きのメッセージをかくとき、年賀状では「あけましておめでとう」から入れるけれど、暑中見舞いはこれと言ってそういう入りの決め台詞がない。

だいたい、元気ですか?になってしまうのだけど、この世の中、自信満々に「元気です!」って答えられる若者っているんですかね、と思いながら、私は元気です、と書く。

ハガキとはそういうものだと心得たり。

 

ハガキを書くとき、書ける分量というのはあらかた決まっているので、いかにシンプルに、伝えたいことをまとめて、さらにテンポの良い文章にするかがハガキのセンスを決めるポイントですねー

 

そんなことはどうでもいいんだけれど、ひとりひとりに想いを馳せながら書いていたら、あっという間に日が暮れた。

今日は暑かったのか涼しかったのかも分からないまま、一年で一番日の長い日が終わってしまった。

なんだか少し、損した気分。

梅雨明けはまだ先だから、暑中見舞いもまだ出せないし、どうせなら散歩にでも出ればよかったな。

 

何年か前、何回かデートした男の子から連絡が来ていた。連絡がしつこくて通知をミュートにしていたからしばらく気づかなかった。

仙台に転勤になったらしい。

多分会わないけど、奢ってくれたフレンチトーストは美味しかったな。

 

梅雨は気持ちまで湿っぽくなっちゃうから、玉置浩二の田園を聴きながらお風呂に入る

 

田園

田園

  • 玉置 浩二
  • ロック
  • ¥250



 

妹との約束

一昨日、妹が帰省してきた。

 

妹は東京で大学に通っている。

同じ高校から同じくらいのレベルの私立大学に入ったけれど、わたしとは割と反対。

真面目で友達が少なく、はしゃぐのも嫌い、お酒も嫌い。人といると疲れるらしい。

学生時代、遊ぶことと、ゼミでのディベートや本を読むことに時間を費やしたわたし(社会学部)とは違い、経済学部に通う妹は、遊ぶ時間もないほど資格取得の勉強、語学などの座学に時間を割いている。

東京の大学に進学したいと言ったはいいが、人ごみが嫌いで、23区外で生活を完結させている。

一番近く、大きい駅は立川駅だけれど、そこにすら行くのが億劫で、家族へのプレゼントなどはすべてネット通販で送られてくる。

嬉しいけれど、印字の「お誕生日おめでとう」はなかなか苦笑いものだ。

 

そんな妹はいわゆる腐女子で、彼氏どころか恋も一度も経験したことがないらしい。

地方女子校出身者というのは、多少の差はあれ男性慣れしていないものだけれど、それでも21年生きてきて多少さえ色めき立たないのは、もう他人からは手出しできぬ何かがあるのだと思う。

まだ妹は21歳だから、これからいろんな経験をしていけば、好きな人や彼氏がほしいという願望や、結婚願望が出てきたりするのかもしれないけれど、今のところそれらはゼロに等しい。

願望がゼロに等しいということは、きっとそれが叶うことは、さらに遠いところにあるのだろう。

 

私たちの両親は、色々他の生き方は認めてはいるものの「結婚こそ最上の幸せ」と信じているし、「結婚できなかったらかわいそう」と結婚したいとも思っていない人に向かって平気で言ってしまう人たちで、もちろん妹は、今から「結婚できなかったらどうしよう、どこからかお見合い相手を引っ張ってこなくては」などと心配されている。

それは、両親たちなりに妹の幸せを願っているのだけれど、どう考えても前述のような妹に、今から結婚を焦らせるのは可哀想すぎる。

もっといろんな人生があっていいはずで、妹はもっと自由に人生を想像していいはずだ。

現に、妹は自分の足でしっかり歩めるような資格を取ろうと必死に勉強しているのだ。

なのに、親があまりに結婚圧力をかけるせいで「結婚しなきゃ女として失格なのかな」とか言い出す始末。そんなわけないやろうが。アホか。

 

あまりに見ていられなくて、親に「そんなに今から結婚結婚言わなくてもいいんじゃない?何がそんなに心配なの?今はいろんな生き方があるし、1人で生きていて幸せな人だっているんだよ?」的なことを言った。

親の理屈は、

「結局は老後、誰も面倒を見てくれなくなるのよ。老いた自分を守ってくれるのは自分の子供よ。」とのこと。

実際のところ、わたしの母親は同居している自分の両親とは不仲だけれども、結局最期は面倒を見ざるを得ないだろうし、私も妹もいずれ可能な限り親の面倒を見るのだろう。

その心配の仕方はわかる。けれど、この先、子供を産んだからと言ってその子に面倒を見てもらえるとも限らないし、現に子供がいても孤独死する老人たちをたくさん見てきた。

けれど結局は、それは一部の話であって、やはり子供は産んでおいたほうがいい、と親は思うだろう。

ならば、言いくるめようか、と考えた。

 

そして、わたしは思いつきで口にしてしまった。

「わかった、そんなに妹の老後が心配なら、妹が結婚しなかったら、わたしの子供に妹の面倒を見させる。妹には、面倒を見れる資産と、わたしの子が納得できる財産を残してもらう。」

この提案に、妹が飛びついた。

「おねえちゃん大好き!よろしく!財産は稼ぐ!まかせて!」

結婚しない気満々だな。

 

まず、親の心配を私も妹もクリアするには私が2人以上の子供を産まなければならない。わたしが子供を産めない身体ならばそこでオジャンだ。

さらに、私の子供は、短期的か長期的かわからないけれど、老人の妹に縛られることになるだろう。それを、わたしは自分の子に強いることは、結局母がしていたことと変わらないのではないか。

そもそも、さっき書いたように、子供が必ず親や親戚の面倒を見る社会じゃなくなってきている。

親の論理の上で親を納得させるための半ば方便だし、懸念点は尽きないけれども、なんだか親の妹への結婚圧力は弱まった。

 

多分、私が妹に、もっと自由に人生を生きてほしいと思う思いが、少しは親に伝わったのだと信じたい。

 

私の子供が、私や妹の老後の面倒を見てくれることはあまり期待しない方がよいのだろうけど、いろんな可能性を考えながら、私も妹も自由に人生を生きていけたら一番ハッピーなのだ、と生意気ながら思う。

そして、自分の面倒を誰か(病院や施設も含め)に見てもらえるくらいのお金と信頼は貯めておかなくては。と思う。

 

それから、おそらく順番通りに行けば、祖父母を看取り、両親を看取るわけだけど、その中で、私も妹もゆっくり考えて行ければいいな。