ピンクとキラキラ

世界の終わりに寿司が食べたい。

炊き込みご飯と、具沢山の豚汁

ここしばらく、何かをじっくり考えたり感じたりする時間を、わざととらずに過ごしてきた。

その方が圧倒的に楽だから。

精神的に楽をする為に、じっくり考えずとも体を動かせることを熱心にするようになった。

 

特に料理をすること、無心で美味しいものを作り、食べることに、とても助けられた。

その記録を書き留めていこうと思う。

目的はないけれど。

……

 

外出自粛のゴールデンウィーク

私たち夫婦はもともと家でのんびり過ごすことは苦ではない。

でも旅行を計画しようとしていた大型連休、のんびり(もとい、だらだら)過ごすのは少しもったいない気がして、コンビニ買い出しゲームをしてみた。

ルールは霜降り明星さんのYouTubeを見てもらうのが早いと思う。

https://youtu.be/7I-80ot7FdY

つまり、コンビニで相手が一番好きなモノを(予想して)買ってくる。もう一方も正解として自分の一番好きなモノを購入。全部揃ったところで答え合わせをする。

これを2人分。結果的にほとんど当たらなかったけど楽しかった。から良しとする。

 

コンビニで買ってきたおにぎりと、おかずになるものと、お茶でお昼ご飯にした。

コンビニのごはんは美味しくて楽だけど、ちょっとしょっぱい。だから、夜ご飯は少し優しいのをたべたいなと思った。

優しいの代表格は圧倒的に「出汁」だ。

……

まず、昆布と鰹節で出汁をしっかり取る。

おいしい出汁パックをもっているけど、多少塩味が強いから自分でとったほうが優しい味になる。キラキラの金色の液体ができたところで、タッパーにおたま二杯分ほどうつす。

しょうゆをほんの少しと砂糖をひとつまみ入れ、おろして水気を切った大根おろしと短冊に切った油揚げ、ざく切りのキャベツを入れてふんわりラップしてレンジでちょっとずつチン。

キャベツがしんなりしたら、粗熱をとって冷蔵庫で冷やす。

これはおつまみ。

 

少量のごま油で、一口大に切った豚の薄切り肉(ロースが好き)を炒める。(豚肉を炒める前に塩胡椒と酒をふって和えておくと火が通る瞬間にい〜い匂いがする、ということは私が母親から教わった人生において重要なことの一つ。)

色が変わったら厚めの銀杏切りにした大根とにんじんを入れてざっとかき混ぜ、さっきとっただし汁を何がひたひたくらいまで加えて煮る。沸騰したら、太めの斜め切りにした長ネギも加える。そしたら「弱火でコトコト」。

コトコトしてる間に、炊き込みご飯をつくる。冷蔵庫の中を改めて見る。さっき半分使った半端なにんじん、房の三分の一だけ残ったしめじ、油揚げ1枚、細い部分だけ残ったごぼう。完璧すぎるメンバーが残っていてテンションが上がる。油揚げとごぼうを千切り、にんじんは細めの短冊にしておく。米を研いで十分に水を切ったら、炊飯器に米、出汁と醤油と酒とみりん、その上から具材を入れる。炊飯スイッチを押す。

炊飯スイッチを押したら、コトコト煮ていた鍋の火を止める。味噌をいつもより少なめに箸でとっておたまの中で溶かす。そのまましばらく置いて味を染み込ませる。

ご飯が炊ける少し前からもう一度鍋を弱火にかけてコトコトやる。

そうすると、炊き込みご飯と、豚汁、どちらも最高の状態で迎えることができる。

米と、汁物だけの夕飯。

コンビニご飯の日にはちょうど良い優しいダシの味。

 

……

残りものをぶち込む料理というものを、師匠の1人である母は教えてくれなかったので自分で会得した。

母はレシピ本をこれでもかというほど大量に持っていて、主婦歴が30年にも及ぶというのに未だに新しいレパートリーをレシピ本から探すような人なのだ。昔、私の実家は、曾祖母、祖父母、叔母が3人、両親と2人の兄弟と暮らす11人家族だった。そのせいか母は「絶対に失敗しない料理」しかしない。

だから母は、残りものをなんでもぶち込む料理はしない。私が適当に炊き込みご飯を作っているなんて聞いたら、栗原はるみのレシピ本をもって飛んできそうだ。

 

 

最初のおつまみは、dancyuおつまみ特集 平松洋子さんのレシピからインスピレーションを頂きました。