ピンクとキラキラ

世界の終わりに寿司が食べたい。

彼氏とのデートと、吉田大八「美しい星」

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唐突ですが、私は仙台生まれ仙台育ちの両親に育てられた仙台生まれ仙台育ちで、高校まで地元の公立校で育って生粋の仙台っ子ラーメンなわけで。

一方私の彼氏は、人生のほとんどを埼玉で過ごし、中高と有名私立の付属校に通い、そのままエスカレーターで東京の私大に入った微妙にシティー派な輩なわけで。

東京の大学で出会うまで、私たちは全く別の生活圏にいたわけです。

それが、まあなんやかんやで付き合うことになって、そして彼氏は就職先での配属が、偶然にもわたしの地元仙台だったという嘘みたいな本当の話があります。

 

さて、昨日はその彼氏と「美しい星」を観にフォーラム仙台へ行きました。

 フォーラム仙台 / チネ・ラヴィータ

ここは高校生の頃、テスト期間の午後などに、しょっちゅうよく分からない洋画などを観ていたところ。1人で映画館に来るのを覚えたところであり、映画を映画館で観る楽しさを覚えたところでもあり。

特に40席くらいしかない、一番小さいシアターが好きで、作品じゃなくて上映シアターで観るのを選んだこともあった。

訪れるのはたぶん高校三年生の秋以来。

懐かしい〜〜と言っていると、彼氏が「俺ここ来たことあるよ、いいよね」と。

昔好きだった場所に、知らぬうちに好きな人が訪ねていて、そのひともいいな、と思ってくれるって、なんか良いな。

 

ああ、テスト終わりで映画もほとんど見ずにシアター内で寝ていた高校生のわたしに教えてあげたい!

あなた7年後、彼氏とここにデートしに来るんですよ!

ポップコーン食べるのにガサゴソしちゃう彼氏にチッとなりながら、ここで映画を観るんですよーと!

(そしたら当時の私は、「25歳の私、仙台いるのかよ!東京でキャリアウーマンになるはずでは?!」となったと思うし、そうならなかった経緯について説明するとめっちゃ長くなるからめんどくさいんだけど。)

 

その夜、 別の駅に移りお酒を飲むことになったのだけど、特に行きたいところが思い浮かばずフラフラ歩いていた時に、たまたま通りかかった居酒屋を見て彼氏が「ここは?」と言った。

そこは私が小学生くらいの時に家族でよく来ていた居酒屋だった。

月1くらいのペースで外食していた私たち家族。(5人家族です)

お酒は飲まないけれど、唐揚げだとか、温玉シーザーサラダとか、アヒージョとか、カルパッチョとか、各々の好きなものを適度な量、好きに頼めて、しかも安くて、どれも美味しいというこの居酒屋が好きだった。

 

そして、炙り鰹(ポン酢とガーリックチップをつけて食べるやつ)をたべて彼氏が「ここ、いいな、おいしい」と言ったのが、映画館の件ともリンクしてめっちゃ嬉しかった。

 

ああ、ここの温玉シーザーサラダが大好きだった10歳の私よ!

15年後、あなたは彼氏とデートでこの店に来るんですよ。あなたが好きな温玉シーザーサラダを一緒に食べるんですよ!!!

(それを聞いた10歳の私は「25歳までには彼氏できるんだ!よかったーー!」となるはず。めっちゃアホ。)

 

…この感動伝わります?伝わらない気しかしない。

わたしは、彼氏が怪訝になるほどご機嫌で飲み過ぎて、危うく終バスで乗り過ごすところでした。

 

 

さて、肝心の「美しい星」ですが、

めっちゃよかったです。

監督の吉田大八は、「桐島、部活やめるってよ」でめちゃくちゃ感動して、大学時代になんとなく見た「クヒオ大佐」や「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」を見返し、本人に会いたくて「紙の月」のエキストラをしました。

「桐島」ファンの私は、再び監督の撮る、ひどく美しく、憂いを身体中に纏ったみたいな橋本愛が観れたことだけでも嬉しかったです…

あと、カメラマンはやっぱり近藤龍人さんなんだな!と思ったし、録音の矢野さんは桐島でも紙の月でも同じだった気がする…監督が音にこだわってるの、わかります。

詳しい感想を言うのは苦手なので、この辺にします。

もう一回言うけどめっちゃよかったです。

 

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温玉シーザーサラダだいすき…